全部を作ろうとしてはいけない(戒め)

公式がミニマップコンテストならば、こっちはワールドマップで勝負するかの。

RPGのワールドマップを緯度経度10度ごとに18×36=648個のグリッドに分けて、それを16分割した結果10368個のうち陸地となる約4000個のセルに対して地形や気流・海流などを参考にしながら一つ一つ気候区を設定していく制作工程に取りかかった。

エターナルの海も真っ青やで!

ちなみに現在、半分の2000個くらいを設定済みである。
意外と進むものだね。あとコレ、滅茶苦茶知識を試されるな。パズルのピースのような正解もなければ、当てずっぽうに設定するわけにもいかないし。地球じゃなくて異世界ってところがハードルを上げている。前提として地球は理解しないといけなくて、その上で別の惑星をツクるというのだから大変である。

今もう学生じゃないのでアレですけど、学生時代に同じようなRPGを作っていたら地理と物理の勉強が物凄く捗るような気がします。まぁそれだけでは足りなくなり他のものが手付かずになるほどハマるかもしれんが……。

 

なおコスト削減のため、また個人の趣味制作のため、ソフトウェアによる気候のシミュレーションは行っておりません。調べられる限りの情報と自らの知識のみで気候区を当てはめていっていますので若干の嘘は混じってしまいます。仕方ないね!!

 

なんでそんなことになったかというと、

1.マップ画面が寂しいなぁ。ツクールMVの標準機能にもあるし、画面内で雨でも降らせるか。
わかる。

2.このゲーム、時間経過あるよな。雨がずっと降っていたらおかしいから時間が経つと止むようにしたいな。
プラグインで出来るね。

3.あれ……? 雨ってどのくらいの時間、降らせたら良いのん? 雨が降る日と降らない日の頻度はどんくらいにするの? いつの季節にするの?
シナリオ通りじゃダメなん?

4.この地域って気候区どこなの? その気候の根拠は? 緯度経度どこなの?
それは必要? RPG作る気あるの? 何を作るの?

5.そもそもこの世界の大気の分布ってどうなっているの? 地軸の傾きいくつなの? どうして気候変動が起こるの?
誰も気にしてないからね?

6.他の地域はどうなってるの? 世界全体で整合性取れているの? 異常気象は起きるの? 何を異常気象と呼ぶの? どのくらいの規模で異常気象になるの?
はい、エターナル行きです。本当に(ry

7.エターナルの海にも海流と深層海流引いてやるわ。

という流れになっているのです。

私事ながら突拍子もない作り方だなぁとは思うけれど、普通の制作手法では切り捨てられるところを捨てずに考えておけるというのが個人制作の面白いところですね。

 

RPGのマップを作るときに歩きやすさとかは微塵にも考えてなくて、季節や気候区、地震の頻度や、海岸からの距離、緯度・経度、日照時間、異常気象の頻度(?)などを考えてしまうタイプです。自分の作品に対しても、他の作品や製品に対してもね。製品については流石というか結構考えられていてなるほど! と思わせてくれるのが好きなんですね。

 

作品に文句を一つ付けるにしても、例えば「この樽のオブジェクトは、町に入ってからショップに移動するまでの経路上にあって邪魔なので移動させたほうがゲームとして改善される」と指摘されても「ンなもん知らん。この家の住民に苦情を言って移動させるイベントでも作れと?(ご指摘ありがとうございます。検討させていただきます)」と返すでしょうが、「この樽はゲーム内の気候区と季節から考えて適切ではない位置にある。作中の季節(日付)は○○で、平年並みなら降雨量は○○と予想される。それを踏まえて樽を屋外に置くことのデメリットは以下の通りである。この家の住民が実は新参者でイタズラによって移動させられたという設定でなければ樽の位置は変更すべきだろう」という指摘をされてみたい。そのような指摘は大歓迎なのである。

そんな謎のレビューを受け入れてくれそうな作者は居なさそうなので、結局の所は本質的な指摘は何も出来ず、公開の場に投稿できるのは別に他の作品にも当てはまるようなコピペ風の当たり障りのないレビューっぽい文章になってしまう。一番の近道は、自分がその特殊な作者になるしかないのかなぁと思い始めています。

 

ミニマップコンテストは眺めています。結果を楽しみにしています。

 

2018/01/01 後日談

約4000個のセルは埋まったので、その2倍の精度の約16000個のセルに気候区を設定していく制作工程に着手しました。この制作者は末恐ろしいことを考え付くものだなと思いました。なお作業感はなく、ドット絵のドット打ちみたいで超楽しいです。というかドット絵の技術使っています。ドットでワールドマップを描く奴がここにも居たか……。